L3雑録 峰不二子のモデル
演出の大隅正秋氏が1968年に公開されたイギリス・フランス合作映画「あの胸にもう一度」でマリアンヌ・フェイスフルが演じたレベッカを峰不二子に投影したからなのです。
峰不二子のモデル
峰不二子のモデルと言えばモンキー・パンチ氏のインタビューより
① 映画「007」シリーズのボンドガール
② 小説「三銃士」のミレディー・ド・ウィンター(氏も後から気が付いたが)
③ 故郷浜中町に今も在住する女性の持っていた雰囲気をイメージした
などがありますが、アニメ版のファーストシリーズより登場するバイクに乗った不二子はモンキー・パンチ氏のイメージではないようです。

原作漫画を見てみますと、作中不二子がバイクに乗っかっている場面はほとんど存在しません。
ですが、アニメ版ではパイロットフィルムで既に不二子のライダー姿が登場します。

では何故、あのファーストシリーズのエンディングに代表される革のつなぎを着てバイクに跨る不二子が出来上がったのか?

これは演出の大隅正秋氏が1968年に公開されたイギリス・フランス合作映画「あの胸にもう一度」でマリアンヌ・フェイスフルが演じたレベッカを峰不二子に投影したからなのです。
![fujikonomoderu03[3]](https://blog-imgs-115.fc2.com/w/a/l/waltherp38709/201807031508524f5.jpg)
マリアンヌ・フェイスフルは、その清らかな歌声とロリータ的な美貌でポップ・アイドルとして人気を博し、ジャン=リュック・ゴダールに見出され映画デビューも果たし、「あの胸にもう一度」ではアラン・ドロンの相手役として抜擢されました。
このマリアンヌが演じるレベッカと言う女性が作中で裸に革ツナギと言う斬新かつエロチックな姿で(今では不二子の代名詞的なファッションではありますが)1200ccのハーレーダビットソンを駆るシーンは当時話題となったと聞きます。

フェイスフル演じるレベッカの全裸に黒革のバイクスーツをまとった姿に魅了されたことをミュージシャンの鈴木慶一、映画監督の内藤誠、鈴木則文、井筒和幸らが語っており、鈴木や井筒は自作にこのファッションを引用を考えたという。
1971年に放送されたテレビアニメ「ルパン三世」に登場するバイクに乗る峰不二子は監督のおおすみ正秋が本作のヒロインに影響を受け、モデルにしたものである。
【Wikipediaより】
内容的にはベタベタな不倫劇の映画なのですが、夫と愛人の間をバイクで行き交う小悪魔的な魅力を持つヒロインが大隅氏の不二子像に重なったのかもしれません。

原作漫画の連載開始が1967年ですので、1968年公開のこの映画が漫画の不二子のモデルになったとは考えられませんが、1969年頃に製作されたパイロットフィルム=アニメの不二子のモデルになっているのは確かだと思われます。
ちなみにこの映画でレベッカが乗っていたバイクはハーレーダビッドソンのエレクトラグライドと言う型で、映画「ルパン三世(ルパンVS複製人間)」で不二子が乗っていたピンクのハーレーのクラシックタイプ。

裸に革のツナギを着て田舎道を走るシーンはそのまま「あの胸にもう一度」のオマージュだったのですね。

※映画「あの胸にもう一度」1968年

※映画「ルパン三世(ルパンVS複製人間)」1979年
蛇足ですが
この「あの胸にもう一度」は「オートバイ」と言う小説を原作としていて、その作家がレベッカのモデルとしたのが、ドイツのモーターサイクル・ジャーナリスト、アンケ=イヴ・ゴールドマン(Anke-Eve Goldmann)と言う女性。
不二子のモデルのモデルですね。

彼女は革のワンピース・レーシングスーツを着た最初の女性ライダーだそうです。
原作漫画「ルパン三世」で不二子がバイクに乗っている唯一のシーン。

これだけ見ますと「あの胸にもう一度」の影響を受けているように思えますが、本作の掲載は1968年の3月なのでまだ映画は日本公開されていません。
アニメ版のパイロットフィルムではバイクに乗った不二子が、入浴中のルパンのバスルームに突っ込んでくる場面がありますが、これはアニメスタッフが作り出した場面であり、不二子のバスルームにバイクに乗ったルパンで突っ込む原作漫画の逆バージョンです。


ビジュアル的には不二子がヌードの方が良かったのでは?と思うのですが、逆にしてまでも不二子をバイクに乗せたかったのでしょうね、大隅さんや制作者スタッフは。
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このマリアンヌが演じるレベッカと言う女性が作中で裸に革ツナギと言う斬新かつエロチックな姿で(今では不二子の代名詞的なファッションではありますが)1200ccのハーレーダビットソンを駆るシーンは当時話題となったと聞きます。


フェイスフル演じるレベッカの全裸に黒革のバイクスーツをまとった姿に魅了されたことをミュージシャンの鈴木慶一、映画監督の内藤誠、鈴木則文、井筒和幸らが語っており、鈴木や井筒は自作にこのファッションを引用を考えたという。
1971年に放送されたテレビアニメ「ルパン三世」に登場するバイクに乗る峰不二子は監督のおおすみ正秋が本作のヒロインに影響を受け、モデルにしたものである。
【Wikipediaより】
内容的にはベタベタな不倫劇の映画なのですが、夫と愛人の間をバイクで行き交う小悪魔的な魅力を持つヒロインが大隅氏の不二子像に重なったのかもしれません。

原作漫画の連載開始が1967年ですので、1968年公開のこの映画が漫画の不二子のモデルになったとは考えられませんが、1969年頃に製作されたパイロットフィルム=アニメの不二子のモデルになっているのは確かだと思われます。
ちなみにこの映画でレベッカが乗っていたバイクはハーレーダビッドソンのエレクトラグライドと言う型で、映画「ルパン三世(ルパンVS複製人間)」で不二子が乗っていたピンクのハーレーのクラシックタイプ。

裸に革のツナギを着て田舎道を走るシーンはそのまま「あの胸にもう一度」のオマージュだったのですね。
※映画「あの胸にもう一度」1968年
※映画「ルパン三世(ルパンVS複製人間)」1979年
蛇足ですが
この「あの胸にもう一度」は「オートバイ」と言う小説を原作としていて、その作家がレベッカのモデルとしたのが、ドイツのモーターサイクル・ジャーナリスト、アンケ=イヴ・ゴールドマン(Anke-Eve Goldmann)と言う女性。
不二子のモデルのモデルですね。

彼女は革のワンピース・レーシングスーツを着た最初の女性ライダーだそうです。
原作漫画「ルパン三世」で不二子がバイクに乗っている唯一のシーン。

これだけ見ますと「あの胸にもう一度」の影響を受けているように思えますが、本作の掲載は1968年の3月なのでまだ映画は日本公開されていません。
アニメ版のパイロットフィルムではバイクに乗った不二子が、入浴中のルパンのバスルームに突っ込んでくる場面がありますが、これはアニメスタッフが作り出した場面であり、不二子のバスルームにバイクに乗ったルパンで突っ込む原作漫画の逆バージョンです。


ビジュアル的には不二子がヌードの方が良かったのでは?と思うのですが、逆にしてまでも不二子をバイクに乗せたかったのでしょうね、大隅さんや制作者スタッフは。
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