映画:おしゃれ泥棒/オードリー・ヘップバーン/父親が贋作ヴィーナスを出品、娘が美術館から盗む | 闇雲映画館(洋画のあらすじをネタバレでラストまで/アクション、コメディ、恋愛、犯罪、西部劇、サスペンス/キャスト、監督、脚本、原作)
映画:おしゃれ泥棒/オードリー・ヘップバーン/父親が贋作ヴィーナスを出品、娘が美術館から盗む
ニコルの父親は贋作作家。ニコルは何とかやめさせようとしているが、父親は聞き入れない。
ヴィーナス像を美術館に貸し出すことになった。もちろん贋物。家に美術品泥棒が入った。ニコルは泥棒を捕えるが、わざわざホテルまで自分の車で送っていく。
美術館でヴィーナス像の鑑定を行うと言う。バレてしまうので、ニコルは泥棒に依頼してヴィーナス像を盗み出すことにする。
製作:1966年、脚本:ハリー・カーニッツ、監督:ウィリアム・ワイラー
■ はじめに
登場人物(キャスト)
シャルル・ボネ(ヒュー・グリフィス)
ニコル・ボネ(オードリー・ヘップバーン)
シモン・デルモット(ピーター・オトゥール)
本作を見たのはトレイラーを偶然見て、面白そうだったから。
■ あらすじ
舞台はパリ。シャルル・ボネ(ヒュー・グリフィス)は、大金持ちだが贋作作家。有名画家の贋作を作成して、オークションに出品するなどしている。
娘のニコル(オードリー・ヘップバーン)は、それをなんとか止めさせようとしている。しかしニコルがシャルルを「何と言うワル!」と言うとシャルルは「それはありがとう」と返す。このニコルがかなり変な女性(←褒め言葉)である。シャルルも変だけど。
さて今度はヴィーナス像を博物館に貸し出すことになった。「チェリーニのヴィーナス像」ということなっているが、実はニコルの祖父が祖母をモデルにして造ったものである。今回は販売するものではなく貸出すのだが、これも公にしてはまずいものである。ニコルの反対にもかかわらず、博物館に持って行って飾られた。
ヴィーナスが運び出された日の夜。シャルルも執事もいない、すなわちニコルだけ。泥棒が入った。シモン・デルモット(ピーター・オトゥール)。ニコルは壁に飾ってあった拳銃を取ってかまえて捕らえようとするが、シモンが見ていたのはゴッホの贋作。警察の捜査が入るとまずいものである。ニコルはシモンを放免することにした。
ここでシモンが(ちょっとした)怪我をする。ケガをしたので運転ができない。ニコルはシモンの車で宿泊先のリッツホテルに送っていった。そしてタクシーが自宅に戻ってきた。
次の日、博物館から使いが来た。例のヴィーナスの保険契約。保険金は博物館が持つとのこと。それにヴィーナスの鑑定を行うそうである。保険金の額が100万フランで、これが原題の由来。鑑定者はバウアー教授、鑑定の第一人者である。
シャルルは困った。ニコルも困った。しばらく考えて、ニコルはある名案を思いついた。
ニコルはシモンを呼出して博物館にヴィーナスを見学に出かけた。ヴィーナスは、博物館のホールに飾られていて、周りから鑑賞できるようになっている。しかしヴィーナスの周囲には赤外線が張り巡らされており、少しでも侵入すると警報がなるようになっている。夜もスイッチは切られない。
二人は公園を散歩するが、ニコルはシモンにヴィーナス像を盗み出すことを持ちかける。シモンは子供相手に売っているブーメランを買う。
さて次の日、二人は博物館に行き、閉館時に階段下の道具を入れる部屋に隠れた。
一時間ごとに巡回が来る。巡回が終わった後、二人は外に出た。シモンはヴィーナス像の前に立ってブーメランを飛ばした。ブーメランはヴィーナス像をかすめて戻ってきた。警報が館内中に鳴り響く。二人は元の場所に隠れた。
博物館の警備員が駆け付ける。それだけではない。警察も駆けつける。しかし何も発見できないので、警察は撤退し、警備員も警備室に戻る。
次の巡回の後、また同じ手口で警報を鳴らした。また警備員と警察が駆けつけるが、何も発見できずに撤退する。警備室に電話がかかり、上の方よりキツイお叱りがあった。それで警備室では警報スイッチを切った。これがシモンのねらいであった。
警報装置が切られているので、簡単にヴィーナス像を取ることができた。さてそろそろ、掃除係の女性たちが入ってくる頃である。ニコルはヴィーナス像をバケツに隠し、掃除係の女性たち混じって掃除をするふりをして隠れた。二人は無事に外にでることができた。
シャルルは刑務所生活の恐怖から解放された。そしてニコルとシモンは車でデートに出かけた。
■ 蛇足
ニコルはかなり変である。シモン侵入事件の時、シモンが怪我をした。ほとんど大した怪我ではないが、シモンが「運転できない」と言うのでホテルまで送っていく。これだけでも十分に変だが、ホテルで別れる時に「絶対お断りよ、お休みのキスなんか」と言う。これで二人はキスをするという展開になる。そしてシモンに「今日は手袋するの忘れてたから、帰ったら指紋が残らないように拭いておいて」と言われて、ゴッボの絵の額縁を丁寧に拭く。
シャルルが帰ってきたので「泥棒が入った」と報告。シャルルが「どんな泥棒だ?」と聞くと「目は青く、すらっとしててハンサムな」と答える始末である。
道具を入れる部屋に隠れた時。シモンは贋作だと一応は分かっているのだが、ニコルに「贋もの?」と聞く。ニコルは「そうよ、ではなぜ話に乗ったの?」と言うと、シモンはニコルにキス。「これが答え?」。シモンはうなづく。ニコルは「もう一度説明して!」。再度キス。
上の解説では省略したがリーランドという人物がいる。アメリカ人の富豪で美術品を収集している。ヴィーナスを一目見て欲しくなった。絶対に欲しくなった。リーランドも変な人物である。ヴィーナスのためにニコルに近づく。婚約指輪を贈る。
ヴィーナス奪取成功後、ヴィーナスはシモンがリッツホテルの部屋に持っている。リーランドは伝手を頼って、シモンに会う。シモンはヴィーナスが贋作であることを明かすが、リーランドは、それでもヴィーナスが欲しいようである。ということで結局、ヴィーナスはリーランドのものとなる。
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